서울 ソウル
どぜうをどうぜう?(湧金屋)
言わずとしれた市庁茶洞の老舗(もうひとつ大きな店舗があるようだがそちらの方ではない)。
どじょう料理の専門店である。
屋号に「屋(옥)」がつくところは日帝時代の影響を受けた命名であって老舗には多いとかなんとかどこかで読んだ。こちらは1932年創業だとか。
飲むなら、まずこれを食わねばと思ったどじょうの天ぷらを。
メニューに”미꾸라지부침”とあるのでジョンの類かと思ったら、実のところ天ぷらである。アツアツを黒い山椒につけながら食べ、ソウルマッコリ”長寿”で流し込むと、まさに寿命の伸びる気がする。
締めはチュオタン(どじょう汁)だが、卵麺と白飯をどちらもくれるので、お腹がいっぱいだったらどちらかを断っても対応してくれる。チュオタンにも山椒をちょっとかけて食べるとさらに滋味深い。
https://goo.gl/maps/1iSzA3sFF61e1ZHn7
酒飲みの吟遊詩人といえば李白・山頭火・キムサッカッだろJK(キムサッカッ)
店名は朝鮮の吟遊詩人兼無類の酒好きだった金炳淵にちなむ。常に大きな山笠をかぶっていたため、金笠(キムサッカッ)という別名がつき、そちらの方が知られている。
その名がついているだけで期待が膨らむというものだ。だが夜10時ごろ行って席が空いてたので入ろうとしたら、「1人はだめ!」と言われ「お酒飲むからネッネッ」と頼み込んでぼっちでも入らせてもらった。最近はあまりにも鍾3が人で溢れているので無理かもしれない。私もやや足が遠のいている。
何と言ってもジョンがうまい。1人ならモドゥムジョン(ジョンの盛り合わせ。豆腐、カニカマ、白身魚、エゴマの葉、ズッキーニ、エリンギ、唐辛子の中に鶏ミンチを詰めたもの)の中を頼み、あとはマッコリだ。ここはマッコリの種類をかなり取り揃えている。その値段は3,000ウォンから10,000ウォンまで。普通の食堂にあるマッコリは3、4,000ウォンだから、それ以上の値段がするマッコリに自然興味がわく。1人で席を占有しているならなおのこと、ちょっとお高めを頼んでみるといいだろう。


https://goo.gl/maps/nZzSbnenR9jCwKXy5
優しさに振り切ったふわふわおぼろ豆腐のスンドゥブ(元祖ハルモニ豆腐チプ)
どちらかというと、真っ赤な油が浮いて、塩気が濃くて、豆腐の味なんかどこ行ったんだという暴力的なスンドゥブチゲの方が好きだ。貧乏学生時代の舌のままだから。
だけどなぜか行ってしまう。このふわふわを求めて。この優しさが良くて。
これはあのスンドゥブとは違う、別の美味しい食べ物なのかもと思いながら。
他の豆腐料理の豆腐も割と軽めに作ってある。生豆腐(奴)などもふわほろ。
店内には「ご自由にお持ちください」とビニール袋に入ったおからが置いてあることもある。
いくら美味しいからといってわざわざ舊基洞まで行っているのは、近くにアートスペースプルがあるから。
プルに行かれた時にはぜひ。

https://goo.gl/maps/jNRDTwfkxRAunGKh8
素材は優しいがニンニクは強め(黄金豆畑)
100%韓国産大豆で作った手製豆腐・豆腐料理の店。
使う肉は韓牛、韓豚というブランド肉であり、野菜もすべて国産を使うこだわりよう。
座る位置によってはマダン(作業などする中庭)が見え、毎朝作るという豆腐とチョングッチャン(発酵豆)はそこで作業されるのであろうと思われる。
豆腐料理であるが結構ニンニク強めで食べた満足感は大きい。
昔は知る人ぞ知るという感じだったが、2018年のミシュランガイドに載ってしまった。それゆえ人気店であり、なかなかできないことではあるが、ここの純豆腐(鍋ではなく奴)あるいは焼き豆腐とマッコリ(強め)でしっぽり飲みたい。
(なお朝に豆腐を作るため夜の営業は21時までと早い)


https://goo.gl/maps/rYVgin1hhebZTozE8
ワタリガニだけがカンジャンケジャンなわけではない(阿峴洞カンジャンケジャン)
最近マンション開発が進んでしまい、昔のような小さい家、屋台、謎の店が密集するような街ではなくなってしまった阿峴洞。そして物価の高騰で気軽には食べられなくなってしまったカンジャンケジャン(カニの醤油漬け)。その2つの現実を忘れさせてくれるカンジャンケジャン屋がここ阿峴洞カンジャンケジャンである。
ワタリガニのカンジャンケジャンが最も馴染みだと思うが、ここではモクズガニ(写真左、いわゆる上海蟹)やイシガニ(写真右)といった都会では珍しいカニの醤油漬けも食べられるので、ぜひ試してみよう。ワタリガニのやつならどこでも食べられるので。


https://goo.gl/maps/X4w7FASfbMxkjE9e9
胡乱なウロンテンジャン(トゥッペギチプ)
ここは「地球の歩き方」しか信頼に足るソウルのガイドブックがなかった頃から紹介されている有名店なので、「知ってるわい」という方が多いと思う。実際に日本人の若い女子グループや夫婦などが来ているところをよく見る。だがここに来た日本人のほとんどが「スンドゥブチゲ」か「テンジャンチゲ」か「キムチチゲ」を頼むのだ(個人的目撃談)。メニューに日本語で書いてあるのがその3つしかないのでそうなっているのかもしれないが、反対に韓国人たちが頼むのがウロンテンジャン、タニシ入りのテンジャンチゲだ(なぜかこれだけ日本語が書かれていない)。私もここではそれしか食べない。
真ん中に大きなテーブルがあるので、空いていれば1人でも通してくれる。
まず白飯を盛った器がやってくる。この下にはもやしのナムルが隠れている。
そこにテーブルの上に置かれたコチュジャンと細切り大根のなます(무생채)を入れ、混ぜてビビンバにする。あとからついてくるおかずも入れるとなかなか豪華なビビンバになる。満をじしてやってくるチゲ。優しい味でさらりと食べられる。タニシは結構大ぶりでコリコリとうまい。
これで5,500ウォン。その他のメニューは5,000ウォンという慈善事業のような安さ。
ゆえに回転が店の命とこの価格を永らえていると考え、ダラダラせずに黙って食べてサッと出て行こう。


https://goo.gl/maps/nojFP3PxCcz8qTMV8
カルグクス屋で白飯定食を(サランバンカルグクス)
私がこの世で信じられるものの1つに韓国における白飯定食がある。
1人で食べられる、適量が食べられる、そしてうまい、安い。そんな信頼厚い白飯定食を、カルグクス屋で。
本来カルグクス屋なので、出汁がらの鶏肉がついてくるのだが、それがジューシーでかなりお得感がある。スープにほぐして食べるもよし、薬念につけて酒のアテにするもよし。
使っている材料のためにムスリムの観光客が結構多い。
壁には達筆で「中身のある食べ物、実質のある食事 白熟白飯(定食)8,000ウォン」と大書されてある(時勢により値段は上がっていっている模様)。
その横にやや控えめに、本来のメニューであるはずのカルグクスが並んでいる。
どちらを食べるかはあなた次第。


https://goo.gl/maps/ThrhKhFJDoBjxy4H8
おしゃクラフトビアバーでぼっち(Craft Roo)
再開発後、おしゃれスポットとして定着した益善洞。
そしてこれまたおしゃれ酒として韓国に定着したクラフトビール。
その2つが魔融合したおしゃれビアバーがこちらクラフトルー。
しかしここは他店のような輸入クラフトビールではなく、束草IPA、雪IPA、東明港ペールエール、大浦港スタウト、ケッペピルスナー、アバイバイツェンと韓国束草のものが多数揃えられている(雪IPA以外のビールの銘柄はいずれも束草の地名)。
もともと束草にあるブルワリーがソウルにアンテナ店を出したものである(その次の年に、束草のブルワリーにもCraft Rootという名で同じコンセプトの大きなビアバーができた)。
1杯7,000〜8,000ウォンと値段もオシャレだが(写真は飲み比べセットで26,000ウォン)、これも新しい韓国食だと思って結構重めのチーズがかかったポテトと飲むと良い。食べきれなかった食事は持ち帰りもできる。


https://goo.gl/maps/9aXYoE2fKesjBx3L8
よくあるひとりで朝からカムジャタンを食べたいときに重宝(トンウォンチプ)
そもそもこの辺りは小さな工場や商店が密集していたために、そうしたところで働く職人や商人たちが朝からガッツリ食べられるようにと出されたメニュー(カムジャクッ、スンデクッ)が売り。
ぼっちはカムジャタンを食べにいくことがなかなか難しいため、また夜に思いっきり食事を食べるのもな…などと考えて朝にこれを食べにいく。
結構みっしり肉のついた背骨や腰の骨がドカドカと入って7,000ウォン。
食べ終わった後はかなりの満足感に浸ることができる。
夜はエイの刺身などもあるようだが、試す日は来るのだろうか。


https://goo.gl/maps/77XWpTX73dQSDanp6
肉が食べたいのに振られ続けたそんな日は(ヨンチュノク)
肉が食べたくて、焼肉屋に意を決して入ったのに断られたブロークンぼっちはここにいくと良い(個人的経験)。
ピョタグィという骨つきの煮肉を出してくれる(32,000ウォン)。
量が多いが意外といける。ただ人気メニューのため早々に売り切れる。
そんな時はさらに泣きながらコムタン(9,000ウォン)を頼み、汁の中に入っている肉をアテに飲むと良い。24時間営業。


https://goo.gl/maps/DAHu6Q7M2uSxffB2A
グラグラとトガニる(中林荘ソルロンタン)
ソウル駅というのはなかなか食事に難しいところで、南大門まで行くか、と考えることが多いが、北側にも良店がちょこちょことある。
白濁したコクのあるソルロンタンではないが、あっさりとしてすぐに汁を飲み干せるタイプで、骨の味っぽさが苦手な人も好きになれる味。二日酔いの時にもいいだろう。
もうちょっととろり感が欲しいな〜という人はトガニタンを頼むと良い。
肌に良さそうと勘違いしてしまうプリプリのひざ軟骨がたっぷり入っている。
朝の醒めていない頭をどうにかしたい時は、少し塩を強めに入れると良い。


https://goo.gl/maps/Rwe7tByLKxdskJHK9